- 精養軒の麺 -

精養軒の麺は、そばの味と冷麺のコシを両立させた麺です。
幌加内産石臼挽き50メッシュと岩見沢産80メッシュのそば粉を八割使った、精養軒独自の麺。
冷麺は、麺のコシを出すために生地を必ず湯練りしますが、
当店は、そばの味を生かすために、別の打ち方をしています。
同じ八割のそば粉を使っていても、食感は、日本のそばとは相当異なります。
日本のそばがノドで味わうとしたら、当店の冷麺は噛んで初めてそばの味が出て、
麺のコシは噛み、ノドで味わいます。


<麺(ミョン)について>

朝鮮の代表的な麺料理は、ピョンヤン冷麺で、そば粉を主体にした、
腰の強い湯練り麺です。スープは水キチ(野菜を乳酸発酵させて、その酸味のある汁を飲むもの)
を入れて、すっきり爽やかな味に仕上げます。
韓国の冷麺は、そば粉が少なく、各種でん粉を主体とする、春雨のような極細湯練り麺です。
スープは水キチを使います。
一方、北海道の焼肉店の冷麺は、盛岡冷麺が主流です。
これは朝鮮北部出身で美唄に住んでいた在日朝鮮人が、山形で始めたものです。
これは、フン冷麺(スープのないピビ麺)の麺と似た、
ジャガイモでん粉を主体とする、そば粉のまったく入らないものです。
それを水冷麺に使ったのが新しい点でした。
スープに水キチを使いません。
麺にそば粉が入らないため麺の味が薄い分、スープを濃くしなければいけないからです。
ジャガイモでん粉6:小麦粉4に重曹を加えて湯練りした中太麺で、
ゴムのような独特の食感が特徴です。

(2010.01現在の手打ち麺はそば粉が8割から9割5分で打っています。)

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